マニアックレポート

大島紬

「大島紬は二度織る」と、言われています。 その訳をお見せしましょう。

はじめに、この締機(しめばた)と呼ばれる織機で 絣糸(かすりいと)を作ります。絣糸とは、織る前に 染まっている部分と染まっていない部分の染め分けをした 糸のことです。締機は、太い材木で作られた大きな織機です。

設計図をもとに、染めたくない部分に綿糸を織り込んでいきます。力のいる締機は、男性の仕事なのです。

締機で織り上げられた「絣むしろ」。これが、あの大島紬になるとは、まだ想像もつかない段階です。青いのが、先に藍染めされた絹糸で、藍泥大島の素材となります。

この絣むしろをテーチ木と呼ばれる木材から抽出したエキスで染めます。その後、鉄分を多く含んだ奄美大島の泥田で泥染めされます。テーチ木に含まれるタンニン酸と泥の鉄分が化合して、大島紬独特の色と風合いを醸し出していくのです。テーチ木で20回、泥田で1回。これを1クールとして、4回繰り返し、素材となる糸が完成するのです。気が遠くなりませんか?

館長も泥田に潜ってみました!!
鉄分の少ない日本の土壌。この泥染めができるのは、奄美地方だけなのです。

防染のために織り込まれた綿糸が解かれ、絹糸は手織の機に かけられます。絣糸の染め分けを合わせながら、模様が織り出されていきます。織っている時間よりも、柄合わせをしている時間の方が長い、気の遠くなるような作業です。針の先で絣の調整をしています。根気のいる手織機は、女性の仕事なのです。

奄美の大地によって染められ、男性と女性の二人の手で織り上げられる大島紬。

いつの時代も女性の憧れを集め続ける秘密が、ここにあるのかも知れませんね。

 

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