マニアックレポート

東京友禅

机の上は、今にも踊りだしそうな色彩であふれている。さながら筆は、それを操るタクト(指揮棒)か。

無造作に立てられた無数の筆も楽しい色のメロディを奏でている。

白生地の上で混色しない友禅の染色技法では、まず必要な色の染料を作りだす作業から始められる。染料を挿しては乾かし、発色のテストが繰り返される。まるで、おとぎの世界を彩る石畳のよう。

弟子と師匠の間で繰り返される色づくり。納得のいく色ができるまで、色のキャッチボールが果てしなく続く。

東京友禅、真渕貴昭(まぶちたかあき)先生。誂え染めを基本に生まれた友禅の世界は、注文主の意に添う製品を生み出すため、精緻な手業と計算が必要とされる。

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