振袖(想い出キモノ館)

皆川富子さんの想い出

私の長女が、18年前に袖を通した振袖です。長身に紫色の絞りがよく映えたことを覚えています。その後、月日は流れ、一昨年(平成11年)次男の結婚相手のお嬢さんがこの振袖を着てくれることになりました。今まで着物にあまりご縁のなかった彼女でしたが、次男との結納の席に着物をという話になったのです。着物関係の仕事をしていた私が、着物の用意をすることになりました。貸衣装屋さんから何枚か借りたものと、我が家で眠っていたこの振袖を彼女に見てもらったところ、ぜひ義姉さんの振袖を着たいといってくれました。10数年の間、出番を待ち続けていたこの振袖。

思いもかけない人が袖を通してくれたことに、私自身、大変よろこびました。帯結びをどうしようかと相談したときに、本当に嬉しそうにしていた彼女の顔が、とても印象的でした。私にとっては、本当の娘がもう一人増えたような、うれしい出来事だったのです。次男の嫁となった後、小紋の着物を新調してあげたのですが、それもたいへん気に入ってくれ、もう何度も着てくれています。私のかわいい娘です。

館長からのメッセージ

義母様の趣味にできるだけ合わそうとするお嫁さん。そんなお嫁さんをあたたかく包んでいる義母様。お互いを尊重しあっていらして、とても素敵な関係ですね。嫁姑の不仲ばかりがニュースになる昨今。実の親子のような間柄を築くコツを、皆川さんから伝授いただきたいものです。

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