羽織・コート(想い出キモノ館)

佐藤定江さんの想い出

かれこれ60年も前の話になりますが、私が生まれたとき、祖母がお祝いに白生地を織ってくれたものです。祖母は女の子の孫が生まれる度に、機を織ったそうです。母が早く亡くなったものですから、私たちにとっては母親代わりの祖母でした。私の嫁入りの時に染めに出し、姉が羽織に仕立ててくれたのです。主人もその柄を好んでくれたため、愛用の一枚になりました。数年前に染め替え生まれ変わりましたが、今でもお金で買うことのできない、私にとって一番大切な着物です。

館長からのメッセージ

いつからこんなに日本人が、キモノを着ることを当たり前としなくなったのか。失ったものの大きさを感じさせる、おばあさまのエピソードですね。ほんの少し前までは、家庭でキモノが生産されていたということに、驚きさえ覚えます。

「羽織・コート」のお名前インデックスに戻る

ページの先頭へ戻る