この着物は、私の母方の祖母がお嫁入りの際に掛けてきた被衣(かつぎ)です。明治9年生まれの祖母は16歳で嫁いだそうですから、明治25年のこと。明治維新の動乱も収まり、いよいよ日本が新しい国として歩みつつあった時代です。祖母は庄屋の家の娘でした。かなりの家でなければこのようなお支度はできなかったろうと思います。
その後、大正、昭和と激動の時代を生きてきた祖母。時代は変わってもいつもかわらない着物姿が、目に浮かびます。そんな祖母も昭和47年、96歳の長寿をまっとうしました。祖母の生きてきた時代、その歴史の重みを今も、感じさせてくれます。































