留袖・色留袖(想い出キモノ館)

谷藤蔵幸さんの想い出

子供の頃、母の着物姿に憧れ、お正月やお祭り、そしてお盆のお墓参り等、着物を着せてもらえるを楽しみに、ワクワクして待ったものです。その頃のものは、いろいろな形に縫い返され、そしてボロとなって処分されてしまいました。

この着物は、私が成人してからのもので、特に思い出深い二着です。1961年の春、縁あって結婚することになり、8年勤めた会社を退職いたしました。結婚披露宴のお色直しにぜひ、自分のものを加えたく、退職金を手に、知人の紹介で呉服問屋に行きました。当時の小樽は、まだまだ商売は栄えており、問屋街も賑やかでした。呉服問屋の店内は広く、山と積まれた商品の中から目に止まったのが、この黒留袖でした。

今は、黒留袖は身内だけが着るようですが、そのころの既婚者は、弟妹はもちろん、友人の披露宴にも着ましたので、出番はずいぶんありました。結婚して数年が過ぎた頃、子供たちはまだ幼かったのですが、夫が勤める会社からの要請で、自動車課の若いお嬢さん達の相談役を兼ねて、技術指導員として嘱託勤務を引き受けることになりました。やがて彼女達も適齢期となり、お祝いの席に招かれることも度々で、今度は横の訪問着が活躍したわけです。

留袖の下に着た緋の長襦袢は、後年、娘の3歳のお祝い着に姿を変えました。子供 の頃、人形遊びの着物を母から教わり縫ったことがありましたので、なんとかなるか な?と自分で縫い返 し、写真を残すことができました。どれも私にとっては、大切な宝物です。

 

館長からのメッセージ

谷藤さんのお嬢さんと息子さんも、今では「私の想い出キモノ館」の良き理解者です。お母様の気持ちをくみ取ることのできる優しい兄妹なのです。

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