長崎で貿易商をしていた母の実家。中嶋栄三商店の次女として生まれた母が、婿養子を迎えるときに作った色留袖です。女だけの二人姉妹で、姉は山口の祖母の実家を、そして母が実家を継いだのです。
長崎が被爆したとき、山口の祖母の実家に疎開していて難は免れましたが、家も店も焼かれ、疎開させてあった着物が、手元に残ったのみだったそうです。この着物は、父が亡くなった際に早めに形見分けをということで、私の手元へ。
女手で店を切り盛りしてきた母は、今でもお店の帳場に座っています。実家のお嫁さんが、「私の方が先にゆきそう」と、こぼすぐらい元気です。以前、私とハワイに行ったとき、母は全く外へ出ず、ホテルで本を読んでいました。母の本好きは、長崎の女学校仕込みなのでしょう。いつまでも、私たちを見守っていてください。




























