昭和11年、一人っ子だった母に婿を迎えるとき、祖父が用意した江戸褄です。そのころ佐倉城址には、まだ陸軍法砲兵学校があり、そこで用務員をしていた祖父が、そのお給料で買ってくれたのだそうです。当時、千葉には、「そごう」を始めいくつかの呉服屋さんがあったそうです。その中でも一番安い「扇屋」さんで買ったというのが、慎ましかった我が家を忍ばせる笑い話です。
それでも、田植えの手間賃が一日60銭の時代に、13円だったといいますから、大金ですね。
当時、実家では、農閑期に和裁の先生をお呼びし、近所の娘さんと一緒に、母も手ほどきを受けたそうです。今でも確かな腕前の母から、先日、私の娘のゆかたが縫い上がってきました。昔は先生級の腕前だったというのが、母の自慢話。そして、私の自慢でもあります。































