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家紋の付いた着物を贈られるということ

先日、古くからのお得意様のお孫さん、、というとお嬢さんだと思われるでしょうが、男孫さんの成人式の事前撮影をおこないました。

ご両親様、おばあさま、そして新成人様が和装。弟様も制服でご参加いただきました。

紋の付いた羽織と着物、袴の一式をお誂えいただき、今日の日をお迎えになりました。ご家紋は「下がり藤」。藤の花房は、上から下まで咲き揃うところから、「末代まで栄える」という意味のある吉祥紋。ご両親様から家紋の付いたものを贈られるということは、家紋の使用許可を与えられたということ。大きな権利を授与されたことになります。またその権利とは裏腹に、家紋を守っていくという義務を負ったことにもなるのです。

縫い紋で下がり藤の紋が施されたお羽織。

まさに、年長の家族から大人の一員として認められた瞬間。これこそが本当の意味での「元服の儀」「加冠の儀」、そして「成人式」なのです。家族から成人として認められるという前提があり、地域の自治体で首長から成人としての励ましを受ける「自治体の成人式」に参加する、というのが筋。最も大切な部分が欠落してしまっているのが、現代日本の成人式なのではないでしょうか。

男組で撮りませんか? とのお願いにすぐさまOK!

難しいことを書いてしまいました。とっても礼儀正しい、ご両親様やおばあさまにも心使いできる男の子様で、楽しい撮影タイムでした。ご協力、心から御礼申し上げます。責任は重いけど、がんばってください!